個人トレーダーは、機関投資家や大企業からしてみたら小さな虫ケラに過ぎません。
圧倒的な資金力をもって彼らがつくる市場のうねりには飲まれてしまうものなのです。
そんな強者への対処方法として最も安全で、最も効果的な方法は、
ズバリ、逃げることだと私は考えています。
つまり”大口のうねりが起きる時には極力ポジションを持たない”ということです。
このうなりが起きる時を事前に把握しておく事は、個人トレーダーが必ず身につけておくべき必須の防御技術です。
私が特に意識してポジションを持たないようにしているタイミングをご紹介します。
月末・・・危険度★★★
まずは月末です。
私は毎月25日以降は、いつにも増して慎重に立ち回るようにしております。
月末(特に25日)は実需の売買が集中しやすく、テクニカルが機能しない事が多いからです。
大企業や機関投資家たちが資金決済のために大きく動いてきます。
これは彼らの資金比率を整えるための行動であり、為替の儲けとは別の意思で売買しておりますので
規則性を見出すのは難しいです。
月末+決算月・・・危険度★★★★
決済月とは四半期末、半期末、年度末のことです。
日本の場合、四半期末が6月末・12月末、半期末が9月末、年度末が3月末です。
(日本の年度:4月はじまり~3月おわり)
欧米の場合は、四半期末が3月末・9月末、半期末が6月末、年度末が12月末です。
(欧米の年度:1月はじめり=12月おわり)
日本と海外の違いでややこしいので、3の倍数月と覚えると良いと思います。
基本的には先述した月末と同様ですが、
より重要な決算月ですので、多くの資金調整が入り、テクニカルが機能しないシチュエーションが更に多いです。
重要指標発表前後・・・危険度★★★★★
これは言わずもがなですね。
私がFX初心者の頃は逆に重要指標こそ”一大イベント”といわんばかりに張りきって取り組んでいましたが、
一介のサラリーマン個人トレーダーでは、当然プロの情報量に及ぶわけもなく…
正直ギャンブルトレードの繰り返しになっていたと思います。
特に、明らかに回復しないであろう含み損ポジションを抱えた状態で、
「重要指標で全てチャラに…!」と願っていたころは末期症状だったと反省しております。
重要指標を百発百中で的中させ値動きを読む事は困難ですが、
相場が大きく動くチャンスであることも事実です。
今は重要指標発表後20分以上はポジションを持たないと決め、指標の結果とその後の値動きを注視し、
落ち着いた頃の反転や更なる上昇を狙うトレードをしたりはしています。
とにかく焦って手を出さない事が重要です。
ポジションを持たないという事は、”絶対に負けのない防御技術だ”という考え方も必要です。
特に注目されている重要経済指標
- 雇用統計・・・雇用者数、失業率、平均時給
- 消費者物価指数(CPI)・・・物価の物差しであり政策金利に直結する
前年を上回る状態をインフレーション、下回る状態をデフレーションという - 国内総生産(GDP)・・・国内で生み出された付加価値の総額であり、国の経済状況を示す。
- 政策金利発表・・・各国の中央銀行が決定する金融政策。
他にもありますが、それはまた別の記事にて。
欧米祝祭日・・・危険度★★
FXは土日はトレードできませんが、祝祭日でもトレードが可能です。
しかし、”トレードが出来る”とは言っても、欧米の祝祭日は値動きが特に乏しく、
テクニカルがはっきりと機能しないため極力トレードをしない方がよいと思っています。
テクニカルというのは多くの市場参加者がそれを認識し、それを意識した売買をする事で機能するものです。
地域別で為替の取引量をみてみると、
英国で40%弱、米国で20%の参加者を占めているといわれ、日本はたったの5%程度です。
この数字からも欧米が祝祭日の日は為替の取引が極端に少なくなる事がうかがえるかと思います。
値動きの乏しい中で薄利を求めて謎のポジションを持ち、ズルズル負けていくくらいなら、
はじめから持たない方がマシです。
祝日はチャートの振り返りや検証に時間を充て、トレードはせずにゆっくりするのが一番かと。
まとめ
今回は私がトレードで時に難しいと思っている時期を危険度という形であらわしてみました。
この指標はあくまでも私個人の考えであり、人によっては逆にやりやすかったりもするかと思います。
あとはその時々のファンダメンタルズ要因で突発危険イベントが発生しますので注意が必要です。
絶賛円安進行中の今の時節では”為替介入”がよい例ですね。
このような時期による特徴を勉強して抑えておくことも必要ですが、
一番大切な事は、日々のトレード結果を記録し、あとで必ず振り返る事です。
するとおのずと自分の収支の特徴が見えてきて、勝ちやすい時期や負けやすい時期が分かってくると思います。
私はトレードを始めて1年くらいが経過した時に過去の収支を見直し、
何故か毎月13日~15日頃と、毎週水曜日の損失が大きい事に気づきました。
また逆に金曜日は大きな利益をとりやすいという特徴も発見しました。
これは一概に相場の特徴によるものという訳でもなく、
私の日常生活のリズムや、思考の変化といったクセが介在しているのだと思います。
このことに気づいた時、これらの特徴が発生している時期はルールを追加するといった対策をたて、
より慎重に立ち回ることで安定したトレードに近づく事が出来ました。
未来を予測する事はできませんが、
過去の自身のトレードを検証して失敗した時期の傾向を把握する事で
この先に待っている危険地帯を回避できるように日々精進致します^^
コメント